開催要項
開催趣旨
このたび、第31回日本社会福祉士会近畿ブロック研究・研修大阪大会を開催することとなりました。世界的な猛威となった新型コロナウイルス感染症(COVID-19、以下「新型コロナ」とする)の影響を受けて、それまで毎年、近畿の各府県で順番に実施していました近畿ブロック研究・研修大会も対面での開催が叶わず、本研究・研修大会の対面での開催は4年ぶりとなります。
新型コロナ自体は現時点でも完全に収束していませんが、これまでの緊急事態宣言等の発令などによる社会・経済活動の自粛や停滞、そのことから国民の生存・生活全体が脅かされました。人との接触が困難となることでの孤立化や不安感の発生、就労の不安定な状況が発生したことでの経済的困窮の深刻化、さらにはこれまでも深刻化していた少子・高齢化の進行への対応が遅れた側面も拭えません。
一方でこの制限がかかっていた社会生活では、私たち社会福祉士も自らの使命感と責任感などを元に、クライエントや地域住民などと向き合い、福祉関係者のほか、行政、医療、保健、教育、地域の関係者など、多様な専門職などの同志や仲間と連携し、諦めずに生活支援や生活再建に取り組むことができた機会ではなかったでしょうか。そのことから社会福祉士へのさらなる期待や役割が明らかとなったともいえます。あわせて社会福祉士の専門性の向上に向けて研鑽する必要性も認識できたと思います。
今回の近畿ブロック大阪大会では、テーマを「ええやん、社会福祉士って!多文化共生社会における実践とつながり」としました。SDGsの理念も含めて、多様な文化を尊重する社会の実現や一人ひとりの生き方が求められ、さまざまな取り組みも進められています。これまでの社会福祉士の専門性や実践の蓄積を活かしながら、従前に考えられていた社会福祉士の範疇などの既成概念にとらわれず、今後の社会に必要な社会福祉士実践とそれに必要なつながりづくりについて、みなさんでつどい、語り、学び合いませんか。
食の都、水の都、そして2025年の大阪万博開催も控えさらに活力あふれるまち・大阪の地で、社会福祉士のみなさんとお会いできることを心から楽しみにしております。
近畿ブロックの方も、全国の方も、社会福祉士のみなさん、「ほんま来てや。待ってるで!」。
主催
公益社団法人日本社会福祉士会
近畿ブロック研究・研修大会運営委員会
(事務局:大阪社会福祉士会大会運営委員会)
開催日
2024年2月10日(土)・11日(日)
会場
大阪府社会福祉会館
〒542-0012
大阪市中央区谷町7丁目4-15
(大阪メトロ谷町線・長堀鶴見緑地線谷町六丁目駅4番出口より徒歩約5分)
参加定員
200名
参加対象者
公益社団法人日本社会福祉士会に属する都道府県社会福祉士会会員、および後援各団体に属する会員、一般参加者、学生
参加費
1日間 (2/10もしくは2/11) |
2日間 | |
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社会福祉士会会員 | 4,000円 | 6,000円 |
一般(非会員) | 6,000円 | 10,000円 |
学生(社会人学生を除く) | 500円 | 1,000円 |
※本大会の後援団体に所属の方については、「社会福祉士会会員」と同額といたします。
日程
-
【1日目】 2月10日(土)
-
11:00受付
-
11:45開会式
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12:05休憩
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12:20シンポジウム
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14:20休憩
-
14:35会員実践・研究発表分科会
第1分科会(相談援助・福祉経営)京都
第2分科会(権利擁護・生活構造)和歌山
第3分科会(地域支援・実践研究)奈良 -
16:05休憩
-
16:20懇親会(交流会)
*本大会の懇親会については感染症の動向等を踏まえ、飲食を伴わない内容といたします。
-
18:20
-
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【2日目】 2月11日(日)
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9:15受付
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9:30自由企画分科会
第4分科会 兵庫
第5分科会 滋賀
第6分科会 大阪 -
11:30休憩
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12:30記念講演
-
14:00休憩
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14:15閉会式
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14:45
-
プログラム
【1日目】 2月10日(土)
開会式11:45〜12:05(受付11:00〜)
シンポジウム12:20〜14:20
「多文化共生に向けた実践から見えてくる生活課題と今後の展望」
多文化共生社会とは、「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと」を指します。出入国在留管理庁によると、令和4年末の在留外国人数は307万5,213人で、初めて300万人を超えました。これらに、日本国籍で外国にルーツのある人を含めると、日本がいかに多様な文化を持つ人々が暮らす国であるかがわかります。当然、日本で生活をする中で様々な生活課題に直面し、支援を必要とされている方がいます。
本シンポジウムでは、多文化共生に取り組む実践者をお招きし、現状の課題や実践内容、今後想定される問題について共有し、社会福祉士に一層求められる支援のあり方について、皆さんと一緒に考えていきます。
【パネリスト】
川野 オチラ氏 (マンゴーベレン・プロジェクト代表)
前田 正道氏 (災害時のトイレ・避難所問題等を考える会代表)
黒田 真理子氏 (日中語学専門学院(日本語学校)教務主任)
【コーディネーター】
寶田 玲子氏 (関西福祉科学大学 社会福祉学部 社会福祉学科 教授)
分科会(会員実践・研究発表)14:35〜16:05
第1分科会(相談援助・福祉経営)/
第2分科会(権利擁護・生活構造)
担当:京都・和歌山
時間 | 領域 | テーマ | 発表者 | 所属府県 |
---|---|---|---|---|
14:35〜 | 相談援助・福祉経営 | 方面委員登場以前の地域における相談援助の担い手の活動内容 —明治期の和歌山県南部の地方紙の記述より— |
樋原 裕二 | 和歌山 |
15:05〜 | 相談援助・福祉経営 | 高齢者グループホームにおける経営改善についての一考察 〜マッキンゼーの7Sモデルを用いた現状分析〜 |
渡邊 裕文 | 大阪 |
15:35〜 | 権利擁護・生活構造 | 認定社会福祉士制度におけるスーパービジョン体制構築に関する一考察 〜都道府県社会福祉士会が実施する意義と課題〜 |
南出 裕美子 | 京都 |
第3分科会(地域支援・実践研究) 担当:奈良
時間 | 領域 | テーマ | 発表者 | 所属府県 |
---|---|---|---|---|
14:35〜 | 地域支援・実践研究 | 高等教育機関における包括的性教育の意義 〜学生のウェルビーイングの向上を目指して〜 |
宮江 真矢 前田 絢子 |
京都 |
15:05〜 | 地域支援・実践研究 | ボランティアグループの活性化プロセスにおけるソーシャルワーカーの役割 | 根路銘 俊行 | 大阪 |
懇親会(交流会)16:20〜18:20
(本大会の懇親会については感染症の動向等を踏まえ、飲食を伴わない内容といたします)
【2日目】 2月11日(日)
分科会(自由企画)9:30〜11:30(受付9:15)
【テーマ】
「クロスロード」で伝え・学ぶ職場の体験
『繋』この漢字、あなたならどう読みますか?「つながる」「つなぐ」「つなげる」「つなごう」...
『United&Synergy』〜US〜あす〜明日〜私達のために明日のために〜
●第5分科会 担当:滋賀
【テーマ】
「イノベーションサロンIN大阪」
●第6分科会 担当:大阪
【テーマ】
「日本に暮らす外国にルーツを持つ子どもたちの実態を知る-Minamiこども教室の実践を通じて-」
記念講演12:30〜14:00
「『出逢い直し』を起点としたソーシャルワーク-「社会変革」を促進する方途を探る―」
【講師】
中島 康晴氏 (REGIONOグループ代表者・公益社団法人日本社会福祉士会 参事・公益社団法人広島県社会福祉士会 相談役)
1982年の国際定義から今日に至るまで、ソーシャルワークの中核には、「社会変革」が据えられている。であるにもかかわらず、「社会変革」は、少なくとも日本ではその停滞がみられている。
その原因の1つとして、多くのソーシャルワーカーが、「社会変革」の対象として、マクロ領域の権力・権限保有者を意識している点が挙げられる。しかし、この領域の変革促進だけが、「社会変革」の唯一の方途であるとはいえない。「人びと」の身近にある家族・地域住民・「専門職」等が、社会的統制の観点から、「人びと」を抑圧していることは大いに散見される事実である。
では、このような「人びと」の身近にある環境の変革は、どのように促されるべきか。ここでは、REGIONOグループの取り組みを俎上に載せ、そこで明らかとなった幾つかの実践の特徴と汎用性の高いと思われる方法について紹介する。
その共通理解を通じて、「小さな」社会環境を変革していく実践と実感がソーシャルワーカーに付与され、「成功体験」が堆積されていくことで、ソーシャルワーカーとしての矜持とさらなる「社会変革」に向けた展開が後押しされるという光芒を示してみたい。私は、このような展開を、「ソーシャルワーカー」をソーシャルワーカーとして解放するための営みであると捉えている。ソーシャルワーカーが解放されなければ、私たちが、人びとを解放することなどできないからである。
閉会式14:15〜14:45
優秀発表者表彰
近畿ブロック賞及び近畿ブロック大賞の表彰
【閉会のあいさつ】
公益社団法人 大阪社会福祉士会
◎次期開催地 一般社団法人 兵庫県社会福祉士会
記念講演 講師プロフィール
中島 康晴氏
特定非営利活動法人 地域の絆
社会福祉法人 地域の空
株式会社 地域の家
株式会社 地域の風
医療法人 REGIONO
公益社団法人日本社会福祉士会参事
公益社団法人広島県社会福祉士会相談役 認定社会福祉士・博士(教育学)
東北大学大学院教育学研究科
「中島康晴の社会福祉の理論と実践」
https://www.youtube.com/channel/UCemxE6LK8ZZHec1DRiX1-9A主な著書
- 2014年
- 『よくわかる地域包括ケアの理論と実践-社会資源活用術』日本医療企画(単著)
- 2017年
- 『地域包括ケアから社会変革への道程【理論編】【実践編】』批評社(単著)
- 2019年
- 『「出逢い直し」の地域共生社会【上巻】【下巻】』批評社(単著)
- 2019年
- 『ソーシャルワーカー「身近」を革命する人たち』ちくま新書(共著)
分科会について
【会員実践・研究発表 分科会】 (1日目)
- 各分科会とも実践報告発表形式(1分科会3発表程度)により行う。
- 1発表あたり20分程度とする。
- 「近畿ブロック研究・研修大会 会員実践・研究発表分科会表彰要領」に則り、各分科会から優秀な実践・研究発表に対し近畿ブロック賞、そのうち最も優秀な実践・研究発表を近畿ブロック大賞として表彰する。
第1分科会
担当:一般社団法人京都社会福祉士会
第2分科会
担当:一般社団法人和歌山県社会福祉士会
時間 | 領域 | テーマ | 発表者 | 所属府県 |
---|---|---|---|---|
14:35〜 | 相談援助・福祉経営 | 方面委員登場以前の地域における相談援助の担い手の活動内容 —明治期の和歌山県南部の地方紙の記述より— |
樋原 裕二 | 和歌山 |
15:05〜 | 相談援助・福祉経営 | 高齢者グループホームにおける経営改善についての一考察 〜マッキンゼーの7Sモデルを用いた現状分析〜 |
渡邊 裕文 | 大阪 |
15:35〜 | 権利擁護・生活構造 | 認定社会福祉士制度におけるスーパービジョン体制構築に関する一考察 〜都道府県社会福祉士会が実施する意義と課題〜 |
南出 裕美子 | 京都 |
第3分科会
担当:一般社団法人奈良県社会福祉士会
時間 | 領域 | テーマ | 発表者 | 所属府県 |
---|---|---|---|---|
14:35〜 | 地域支援・実践研究 | 高等教育機関における包括的性教育の意義 〜学生のウェルビーイングの向上を目指して〜 |
宮江 真矢 前田 絢子 |
京都 |
15:05〜 | 地域支援・実践研究 | ボランティアグループの活性化プロセスにおけるソーシャルワーカーの役割 | 根路銘 俊行 | 大阪 |
【自由企画 分科会】 (2日目)
第4分科会
担当:一般社団法人 兵庫県社会福祉士会
「クロスロード」で伝え・学ぶ職場の体験
『繋』この漢字、あなたならどう読みますか?「つながる」「つなぐ」「つなげる」「つなごう」...
『United&Synergy』〜US〜あす〜明日〜私達のために明日のために〜
○内容
阪神淡路大震災(※)の体験や教訓を基に生まれたクロスロード震災編の紹介。
(※1995年1月17日発生⇒2025年1月17日で30年)
- 震災編から応用した福祉編設問を通じ、福祉の現場にある様々なジレンマ(※)を共有する。
(※特に新型コロナ禍の中で福祉の最前線に於いて常に直面し続けてきたジレンマ) - そのジレンマの実践対応について、話し合いながら、気づきを得て、更には今後への伝承に繋げていく。
- 福祉業界で働く者同士の気づきの場づくり。
- クロスロードで、“ちゃんと聴く&ちゃんと話す”を、ゲーム形式で自然に体感しながら再確認する。
○担当
「神戸クロスロード研究会」
第5分科会
担当:公益社団法人 滋賀県社会福祉士会
「イノベーションサロンIN大阪」
○形式
ワールドカフェ方式
○内容
最近、全国各地で制度・分野ごとの『縦割り』や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えてつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく地域共生社会をつくっていくために重層的支援体制整備事業に取り組まれる市町村も増えてきました。
そんな中、今大会の滋賀分科会では、現在の重層的支援体制整備事業が行われるより前から様々な地域活動に取り組まれていた滋賀県甲賀(こうか)市の重層的支援体制整備事業にスポットを当てました。行政との連携の中で地域課題解決に取り組む多くの事業のうち4つを取り上げ、説明者をカフェマスターとし、ワールドカフェ方式で活動内容を共有する場を企画いたします。活動そのものやその活動に込める思いをお届けし、これからの皆様の活動への彩りに添えていただくことができる場にしたいと思います。
第6分科会
担当:公益社団法人 大阪社会福祉士会
「日本に暮らす外国にルーツを持つ子どもたちの実態を知る-Minamiこども教室の実践を通じて-」
○趣旨
外国にルーツを持つ親や子どもたちの生活がどのような現状があり、そこにどのような課題が生じているのかを知る。自分事として課題意識を持つことによって、普段の相談支援につなげる。
○内容
Minamiこども教室の実践について、金氏と脇田氏からご講演いただき、相談職である社会福祉士として、外国にルーツを持つ方への対応や支援の実際を知り、多文化共生社会について学ぶ。
○実践報告者
金 カラク氏 (Minamiこども教室)
○コーディネーター
脇田 寛史氏 (コミュニティーサポート研究所)
大会参加 お申込方法
- お申し込みは、申込WEBページで受付いたします。
- 大会参加申し込み締め切り:
2024年1月24日(水)
(定員になり次第、締め切ります) - 参加費振込先
三菱UFJ銀行 上町支店
普通 3881119
名義:公益社団法人大阪社会福祉士会
※お振込みの際、申込者の氏名でお振込みをお願い申し上げます。 - 研究・研修内容についてのお問い合わせは公益社団法人日本社会福祉士会近畿ブロック研究・研修大会運営委員会までお願いいたします。
お願い
お電話による参加申込は、一切お受けできませんので予めご了承願います。
お問い合せ先
公益社団法人日本社会福祉士会 近畿ブロック研究・研修大会 運営委員会
事務局:公益社団法人 大阪社会福祉士会 大会運営委員会
- Tel:06-4304-2772
- FAX:06-4304-2773
- E-mail:ofuku@oacsw.or.jp
- ホームページURL:http://www.oacsw.or.jp/
- 12月中旬以降~
- 『研究・研修大会の受付票など』をお届けします。
会場アクセス
大阪府社会福祉会館
〒542-0012
大阪市中央区谷町7丁目4-15
Tel:06-6762-5681
(注)会館には駐輪場はありません。また、駐車場も限られておりますので、公共交通機関でのご来場をおすすめいたします。
最寄り駅
- 大阪メトロ(地下鉄)谷町線・長堀鶴見緑地線「谷町六丁目」駅4番出口を出て、谷町筋を南に280m、谷町7丁目の交差点を右折(西に入る)。
- 大阪メトロ(地下鉄)谷町線・千日前線「谷町九丁目」駅2番出口を出て、谷町筋を北に560m、谷町7丁目の交差点を左折(西に入る)。